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バレンタインのチョコレート効果??

執筆者の写真: 公彦 漆公彦 漆

妻が三か月の入院生活から復帰して一か月、元の食生活パターンに戻り、朝と昼は私の簡単な男料理のため、一週間に一回は妻を乗せて買い物に行く。納豆、豆腐、油揚げ、ほうれん草、大根、生シイタケ、マイタケ、魚の干物、ヤクルトその他、全くワンパターンだ。

いつも、一番近いイオンのせいだと言い訳するが、自分でも呆れる。目先を変えた一品を作ると、だいたい味付け、火加減に失敗する。


今日は、仕事の合間を縫って、イオンに来た。妻に「何か、甘いものが欲しいんじゃないか」というと、「チョコレートが欲しい」というので、チョコレート売り場に行ったら、

2箱手に取った。いつものことで、私は、バレンタインを意識しなかった。


 帰宅すると、妻は、自分の好きな赤い筆ペンとポストイットを私に催促して、何やら書き始めた。同居の息子に宛てたバレンタインのメッセージだった。それをブラックチョコレートの箱に張っていた。

 もう一つには、メッセージが無いので、「こっちはどうするの?」、「それは、私の」と素っ気ない。

 「それって、俺にじゃないの?」「えっ、おとうさんも欲しいの?」。その瞬間、しばらく見せたことのない妻の大爆笑の破顔だ。その笑いが止まらない。

 私も、もう怒る気になれない。テレビの世論調査の通り、義理チョコの%は最低だ。義理の欠けらもない。義理以下の男か。


まあ、それより、妻の腹から出る笑いは、病気の前の精神構造が戻ってきた「兆し」と気づいた。

春が近いことを感じた。



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