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執筆者の写真公彦 漆

同居の孫

我が家には、次男夫婦の三人の孫娘がいます。7人家族です。二番目の孫が、今3年生です。最近、2枚の絵と文書を皆に見せに来た。


一枚は、当然私と息子にあてたもので、トイレの正面に堂々と張っています。夕食の場で、いつも二人の男が叱られます。私は、もう77歳でどう頑張っても二回に一回以上は蓋を上げたまま、出てくると思います。孫にこの習性は治らないから勘弁してくれと頭を下げるので、このポスターを張ったようです。

なかなかの出来栄えで、感心しました。皆様、いかがでしょうか、うまいでしょうとついつい、来客の皆さまに、孫自慢しています。

私は、このポスターを見ながら、自分が注意をされていることを忘れて、孫の才能にニヤニヤして、トイレを出て来ます。

ところで、あるトイレメーカーでしょうか、自宅で洋便器を前に立ってやる男と、座ってやる男の比率のアンケート取ったそうです、半々だそうです。私は立っても座ってもどちらも使い分けします。下らんアンケートを取るやつがいるもんだ。

私は、絶対立って、やるに◎を付けます。これはうちの孫も認めています。かわいい孫だ。


さて、もう一枚には、ドキッとさせられた。「親は社長。でもくらしはせつないものだ」手書きの落款。ここに小3の孫がどんな心情を込めて書いたのか、孫爺さんとしては、心穏やかではない。孫に直接聞いてみたいが、その勇気が湧かない。妻にも話しかけたが、ニタッと笑うだけで返事がない。

父親も、どう切り出して聞こうかと思案していたようだが、夕食の団欒の時、息子が切り出した。

意外にも、孫の気持ちは至って子供らしい。「社長といっても大会社の社長のように金持ちではない。かといって、車も持っているから貧乏社長でもない。しかし、なかなか一緒にあそんでくれない。出張が多い」そんなことを、父親の回りをぐるぐる回りながらおしゃべりしている。私も息子も、ほっと胸を撫で下ろす夕食のひと時だった。


私は、これを玄関の壁に貼って、毎日読み返している。父親も読んでいることと思う。


令和5年11月1日





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