top of page
執筆者の写真公彦 漆

冬至の頃

私には、冬至の前後の数日間の朝、楽しみがある。出勤時間の日の出である。石狩市の緑苑台に広い公園から、午前7時過ぎ、朝日が昇る。晴天は少ない、何かしら雲が低くたなびいている。その隙間から遅い朝日が顔を出す。何とも言えぬだいだい色の光が雲に負けじとぐんぐん上がって来る。

 今日は昨日の延長ではないと、私を無言で叱咤激励してくれる。

 正月休み明けの仕事始めの出勤時は、すでに朝日は雲の上で、平凡な出勤時の風景に戻っている。私だけのお日様でなくなっている。


 さて、今は、年末の真っ最中、私は妻と息子夫婦を相手に、越冬の漬物づくりをやっている。すでに、私のお袋の時代からの製法を固く守って、息子の手で飯寿司づくりが終わっている。

 私が小さいころ、家庭で作る「いずし」で食中毒になって死ぬ人がいたので、お袋は、作り方にはうるさかった。絶対40日間置くこと、漬物石の重さ、やたら開けないことなど。おやつのない時代で、正月前に食べたかった。たるを開けるのは、大晦日の夕方と決まっていたと記憶している。


 次は、「鰊付け」である。今年は、大根干しが長すぎて、どうも自信がない。パリパリ感が無いのではないかと心配だ。

でもこれがあれば、ご飯のおかず、ビールのお供は他にいらない。独居老人になっても生きていけるが塩分取りすぎで、早死にするかもしれないと妻に説教される。


 昨日、今日は、夜、妻とするめ、昆布、ニンジンを千切りにして松前漬けをやっている。今季のいる作業が夜中まで続く。昔は、無言で競争したが、今はテレビに目を遣りながら、だらだら、妻を寝かせた後も延長して、切込みを一人でやっている。醤油、みりんなどの味付け調製はこれからだ。数の子を入れるか入れないか、これも問題だ。


 最後は、キムチだ。これは、私と息子の作り方の意見が違って、白菜の干し方から始まって、具の入れ方も考え方が全く違う。

そこで昨年から別々に作ることにして、大晦日に子供孫達30人で味比べをした。自慢になるが、私のほうが評判が良く勝利した。今年も負けられない、自信はある。今週中には終わらせて、大晦日には公開したい。結果は皆様にもお知らせします。


どうも、かわり映えのしない年末年始が想像されます。でも、これが一番いいのかも。

皆様も、よいお年をお迎え下さい。





閲覧数:21回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comments


bottom of page