恥ずかしながら、今年6月6日に、南区の住宅街で、訪問先を探しながらのろのろ走っている時、後ろからサイレンが鳴って、パトカーがうしろに付いた。何かやったかと思って、車をとめると、婦人警官が窓ガラスをコツコツ叩き窓を開けろという仕草。
「何か?」というか,言わないかのタイミングで、「あなた、一時停止の標識気づいてないんですか、止まらなかったでしょう」、咄嗟に「いや止まりましたよ、ここは住宅街で、いつも気を付けて走っているので、間違いなく止まっています」「いや絶対止止まってない、証拠があります」「証拠って何ですか」「ビデオに録ってます」「じゃあ、見せて下さい」「それは見せられません」、「なんでみせられないの」「不服があるなら署に来てもらい、不服手続きをして貰います」。
残念ながら、わたしも絶対止まったとは言い切れないし、訪問先の時間にも遅れそうなので、「切符切ってくれ」と降参しました。婦人警官は、手がらを上げたことにやたら興奮している様子で、相手が悪い。
7000円の反則金と、減点1点で決着かと思ったら、警察から7月1日付で「臨時認知機能検査通知書」なる書留速達郵便が来て、驚いた。
75歳以上の高齢者が、交通事故に繋がる違反をすると、即刻前述の文書が来て、手稲の免許試験場まで日時指定されて、認知症検査する法律が出来ていた。理由なく拒否すると免許停止になると、脅しの文言が付記されている。
やむを得ず7月19日、久しぶりに試験場に、午前9時45分に3階第9教室に到着した。5人ほどの人数が集まっていた。皆高齢者なので、時間より早く来て待っている。二人の若い女性試験管が、明るい声で、予定者の顔ぶれを確認して、予定より早く始めるという。皆、納得して始まった。全て手順が決まっていて、30分くらいの簡単なテストだった。私は4枚の絵をみて、数分後、絵に書いてあるものを書くテストで、半分しか思い出せず、内心焦った。
試験が終わって、結果発表、試験管は36点未満が不合格、認知症の疑いがあるという。5人全員認知症の疑いは無いと発表、ひとまず全員安堵。合格の紙には点数は書いていない。100点満点で36点以上が合格だという。「私は何点か教えて下さい」というと、「個人の点数は、一人ひとりに教えますので、聞きたい人は残ってください」というので、私一人残った。他の4人は、何も聞かず帰ってしまった。
女性試験管は、手の平に指で数字を書いた。よく理解出来ないので、もう一度聞いた。又手の平に書いた。80点だった。私は「学校のテストなら、上出来ということか」というと、試験官は、にこっとして「そうです」とようやくかわいらしい表情に戻った。
こんな経験、あまりしないですね。
令和6年7月20日 漆 公彦
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