老人ホームにて


 当社の社員の実兄が82歳で、特別有料老人ホームに入ることになりました。契約の立会いに私にも一緒に行って貰えないかとのお誘いでした。「次は会長の番だから」と言われたような自覚をして、まあ好学の為と納得して、駅の北、札幌ビール園の煙突が遠くに見える所で、高層マンションが立ち並ぶ一角に立ちました。


今年4月新築の施設とご案内で、まだ満室ではなく60%の入居率とのこと。コロナ禍で、私は入館禁止かと思いましたが、私の年恰好は次のお客様という雰囲気で、個室の中まで案内され、受付の方には誠に親切丁寧な応対をしていただきました。

和風旅館風のロビーといった雰囲気の中、コロナ対策のビニールが少し気になりましたが、営業担当の方の、懇切丁寧な隙間に無いご説明にすっかりのめり込んで、わが事のように引きこまれました。


「私もお願いしたい」と言い出しそうな自分に気付き、年寄りが詐欺に掛かる心境を味わいました。こんな言い方をして、施設の方には申し訳ありません。

意地悪な感想は別として、館内の施設は、利用者本位の行き届いた設計がなされ、廊下も広く、行きかう従業員の皆様もにこやかに挨拶され礼儀正しく満足出来ました。


個室内は、10畳ほどの広さです。トイレ、洗面も動きやすい設計で、収納も十分でした。

個別エアコンは無いが、全館集中冷暖房かと推測しました。

 私としては、窓の大きさ、高さが気になりました。街中で外の景色は、向いの高層マンションに遮られ、空の青さを観測出来ません。座って見る目線の高さで外が見えません。しょうがない事だったのでしょうか。老人には、外の景色は必要ないのだろうか。


 やはり、我が家がいいなあ。朝のラジオ体操を続けて、我が家で死ねる、叶わぬ夢をあきらめず、今日も仕事にしがみ付いて、生きております。

 老人ホームのことは、もう少し書きたいことがあります。次回にて。


2021年6月28日 漆 公彦






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