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執筆者の写真公彦 漆

晩秋の吊るし柿

私が、60年前上京して、10年ほど本州で過ごしました。建築業との出会いもその頃でした。この季節になると、家々の軒先、縁側にどこでも吊るし柿の暖簾が出来ていた。高度成長時代の忙しく、身を削って仕事をしていた時に、ふと安堵する景色にいやされたものです。 同居する三男が友人の庭先の柿を100個ほど頂いてきた。少し小ぶりだが、真っ赤に熟れた実はまだ少し固い。

 最近は、あちこちで柿木がちらほら見られる。温暖化の成果と思いながらも、いい景色と思う。

 当然、渋柿だから食べられない。息子夫婦は、半分45度の焼酎で渋抜きする。後の半分は、吊るし柿にして、サンルームに吊るした。私が、寒い風に当てるアドバイスをしたので、夜中もあけっぱなしで、寒い。

 焼酎付けの柿は食べ頃で、甘味が豊かで皮も柔らかく丸ごと口に入れる。来る人にも賞味させる。自宅でこんなことが出来るとは、長生きしてよかったということか。

 吊るし柿は、半ナマでまだ食べられない。これは、越冬のおやつでたのしみだ。

 温暖化の影響はどうなるかと、今年の冬は、干し柿をくわえて、孫たちの未来を考えてながら過ごそう。


 さて、今年は、妻の介護の傍ら、冬の備えの「白菜キムチ」「松前漬け」「にしん漬け」が昨夜で完了しました。11月に入ってから始めましたので、キムチはもう半分以上無くなりました。年を重ねて、私の腕も上がったのか、息子家族にも好評で、「うまくて辛い」「辛くてうまい」と言ってくれます。

 今回は、初めていかの塩辛を手作り、刻んで入れました。ポイントは「市販のキムチの素」を絶対に入れないことです。

 「いかの塩辛」は、血圧高めだが、自信がついたので、年内挑戦して、おせち料理の片隅に添えて、家族を唸らせたいと思う。


  あと、「鮭の飯寿」が一番お金と手間のかかる越冬食です。これは私が小学生の時から母が「ハタハタいずし」を作り始め、妻が義母からしばらく一緒に作りました。妻は、家族で千歳のインデアン水車を見学した時、500円で売られていたすじこをとった後の「ほっちゃれ」を二尾買いました。ハタハタが不漁で市場から姿を消して、そのほっちゃれをいずしにすることを思いつきました。以来、鮭のいずしが定番となりました。

昨年、息子夫婦が自分たちが作ると宣言。任せることにしました。まあまあの味だったので、自信がついたのでしょう。

 但し「鮭は父さん買って来て、あとはやるから」と言う。結局、一番大変なところは親頼み。生のオス鮭二尾を私が、石狩の鮮魚店で買い求めます。今年は高そうです。

 令和6年11月21日

  漆 公彦






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