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執筆者の写真公彦 漆

夏休みの出来事

今年のお盆休みは、恒例で8月11日から15日までの5日間でしたが、思い描いていた楽しみとは正反対の過酷な5日間でした。

しかし、家族にとっては、画期的で、希望に一歩踏み出した貴重な体験でありました。それは、私の妻であり、4人の子供達の母親、18人の孫・曾孫たちの祖母の衰え行く両足の歩行機能の回復への挑戦でした。

過去三回の脳梗塞の発作による入退院を繰返し、二年半前の最後の退院時に、要介護認定を受けました。


病院とケアマネージャーから、歩行機能の回復を目的としたデイサービス施設を紹介され、送迎付きの週三日、お世話になることになりました。

共通の目標は、自力で歩いて近くの郵便局まで行けるようになることでした。週三日間は、朝から夕方まで、昼食と入浴付きで、私も仕事に専念出来助かりました。


この二年半お世話になりましたが、このデイサービス施設では歩行機能の回復を見通しが無いことを悟り、ケアマネージャーの了解を得て解約し、私が在宅での仕事を継続し、妻と次の展開を模索することにしました。妻は、介護保険の庇護から一旦離れてました。

現場に行く時には、狭い車に同乗させて、一人自宅で転倒事故を起こさないよう注意をしています。ただ、これは彼女にとっては大変なストレスでありました。


このままでは、更に身体の機能が衰えて行くことは目に見えてわかります。何とか機能回復専門の介護移設に週一回だけ通う事が出来るようになりましたが、十分ではなく、専門知識のない私が、聞きかじりの知識で機能回復訓練を続けることは無茶な話です。

そんな時に、「捨てるか神あれば、拾う神あり」で、ガーデニングで身を立てている末娘が異業種交流の仲間を自宅に連れて来ました。


青年鍼灸師一宮先生です。昼間は一杯で、夜8時以降一週間に一回訪問診療してくれることになりました。脳梗塞の後遺症と、二年半のブランクで筋肉が固く委縮しているとの診断でした。「まだ筋肉はある、治せる、歩けるようになる」との確信を与えて頂き、ほっとしました。

その上で、夏休み中に私と息子が出来ることとして、「足首の関節を、朝昼晩100回ずつ、本人が痛いと悲鳴を上げるまで、屈伸させて下さい。兎に角、姿勢を真っすぐにして、支えながら歩かせて下さい」との指示を頂きました。素人で大丈夫かと言いましたが、間接は簡単に壊れませんとのこと。力ずくの機能回復訓練の真似事を一週間挑戦しました。3日4日で、杖を突きながらですが膝を上げて、歩き始めることが出来ました。


妻が、庭のグスベリを取りに行きたいと言いました。イチジクの実を見たいというので、歩かせました。

何より自分で歩くことに意欲を持つようになったことが、夏休みの大きな収穫でした。

ゆるやかな下降線を辿る脚力の回復に、希望を失いかけていた私でしたが、光がさしてきたことを確信致しました。


息子世代の若い鍼灸師に励まされています。今晩も夜9時に来て一時間以上のリハビリをして帰りました。ありがたいです。

自給自足の野菜たちは私の事情を察してか、自ら雑草と戦いながら、成長しています。トマトとメロン、南蛮系はいいです。キュウリも復活しています。




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