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創業25周年にして

平成10年4月1日に、住宅リフォーム事業を開始して、今年度で25周年。3月31日までもう少しです。4月1日になると、77歳となります。


 つい先日、弊社の仕事で、初の総床面積150坪の工事の建方が始まりました。私も見に行きました。札幌市北区の住宅街の中通りの雪の泥濘で、クレーンの重機や職人たちの車がひしめき、近づけません。

 仕方がないので、あたりが暗くなってから、再度ナビを入れて、現場に近づきました。一日目にして、一階が3Mのコンクリート構造の二階木造の柱、梁がすでに組み上がって、夜空に浮かんでいました。もうすぐ三階と屋根が出来そうです。


 胸にグッと来る感動に包まれました。思わず涙が溢れました。だれも居ない現場で、胸をどきどきさせながら、夕焼けが過ぎた暗い中、スマホのシャッターを切り続けました。

 きれいに資材が整理整頓されていました。敷地の中は、泥濘もなく、若い皆の奮闘ぶりをうれしく思い浮かべ、また涙が出ました。


 この工事が昨年秋に受注いただけるまで、約2年かかったと社長がぽつんと私に打ち明けました。私は全く知らなかった。工事課長の蓑島と二人で組み上げてきて、いざ契約という段になって、蓑島から知らされた。社長からは、一言も聞いていない。私も敢えて聞かない。兎に角私はタッチしていない。ポツンポツンとたまに蓑島が話してくれる。会社に建て主が見えた時に、知ってるはずと社長は私に紹介しない。私がそれと感じて名刺を差し出してあいさつする始末。やっぱり初対面の方。


 社長が「地鎮祭をやるんだけど、どうしたらいいか」と聞いてきた。出席してくれとは言わないが、出席してもらいたい気持ちのようだ。ようやく私の出番が来たかと、何故か「ほっ」とした。昨年、秋遅く雪の前の出来事です。


 今年の寒さと雪に閉口したようだ。基礎工事も遅れて、年末の建て方が出来ず、テントを張って、雪から守り、この日を迎えた。


 3人のなんでもやる現場社員は、全員20年以上、40歳代に入っている。一緒にやってきた頼もしい連中です。加えてベテラン大工3人、社長、工事課長の8人で、建て方初日に二階骨組みをやり遂げた。

 創業から25年、もう若いみんなで、この事業を盛り上げていけることが、ズシリと胸に迫ってきました。ただ、次の人材をどう育てるか、すぐに余計な心配をしてしまう。


 さて、77歳になる私は、創業26年に入って、これから先10年どう生きるべきか。生き方の設計をしなければならない。新しい何かを模索したい。

朝ドラの父親役高橋克典さんが言いました「誰もやったことのないこと、皆を楽しくさせることをやろうよ」と。

令和5年3月8日




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