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執筆者の写真公彦 漆

中秋の名月

暗くなるのが早くなり、夕暮れとともに、肌寒い季節となってしまいました。つい先日までは夏の暑さの中、殺到するエアコンの注文に東奔西走、最近はリフォームの会社にも注文が来ます。ありがたいお話しでついつい。     


今日はこの話しではありません。

孫たちに秋を楽しむ相談をしたところ、「お月見」と言い出した。ちょっと驚きながらも、顔には出さず、早速用意しようと相談がまとまりました。


 先ず、お月見の日はいつかを尋ねるとやっぱり分っていない。今年は9月21日とテレビで知っていたので、そう教えると「じいちゃんはなんでも知っているね」とうれしいほめ言葉、孫もお世辞を言う。今流には忖度って言うやつか。

 ところが、当日は三人の孫娘の三女の三歳の誕生日にぶつかり、皆の興味はそちらに行ってしまい、地味なお月見は、私が一人でセットして、寒い中お月様が上ってくるのを待った。

 

 一軒おいた東隣の松の大木に阻まれ、満月が見えない。じりじり待っていると雲が憎らしく大きくなってきた。はらはらしていると、ほんの一瞬のシャッターチャンスで、この写真をパチリ。その後、雲が厚くなり、私以外の家族はだれもこの名月を拝んでいない。「皆さん、残念でしたねえ!!」


 お供えの団子は、仕事帰りによった、スーパーの菓子売り場の串団子とおはぎのパックで、味気ない。ささやかに庭のススキと会社の花壇に咲いていた花を生けて、お月様への感謝の手を合わす。

かろうじてななえちゃん(息子の嫁さん)が、孫を相手に昔ながらの丸い白玉のお団子をお供えにと数十個つくってくれた。うれしかった。残念ながら出来上がりが遅れて、写真には写っていません。これは、誕生パーティのデザートで、皆でいただきました。


翌朝はやく、家内が腹具合が悪いとトイレに起きた。「ななえちゃんの作った団子のせいか」と物騒な事を云うので、「馬鹿言うな、お前さんの喰い過ぎだよ」とたしなめる。今日も一日、家族の平和をたもつのは大変だ。


 私が25年前に工務店事業を始めてからは、はじめての本格的な「お月見」の儀式だと思いました。75歳の年齢となり、心のゆとりが出来たのか、老境の小さな悟り境地を得たいのか。

まあ、短い秋を楽しみ、冬に備えましょう。





令和3年9月22日

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